アカウンタビリティと就活時代の思い出

こんにちは。季節の変わり目の寒暖差にやられて、毎日鼻がズビズビ言っている女・Fukaです。

9月は旅行記とか日常のことばかり書いていたので、10月からは心機一転して心理学やらカウンセリングやらについて語る月間にしたいと思います。

そんなわけで今回のテーマは「アカウンタビリティ」。

就活時代、とある有名企業の社長から聞いた話なんかについて書いています。


【アカウンタビリティって何?】

アカウンタビリティとは、一般的な意味としては「企業や公的機関などが、ステークホルダー(株主・経営者・従業員・顧客・取引先などの利害関係者)に対して負う説明責任のこと」を指すようですが、心理学用語としては「自己責任の法則(責任の概念)」と言います。

我々は一般的に「世の中に起こることの全ては誰かのせいでこうなった」と考えますが、アカウンタビリティでは「私がこうしておけば、ああしておけばこうはならなかったのではないか?」と、すべての責任は私にあると考えます。

一見厳しい考え方に見えますが、そう考えると「誰かや何かのせいにしなくても、私が変われば世界が変わる」と捉えることができるので、人生を主体的に生きられるというわけです。

しかし、そうは言ってもピンとこないですよねぇ。

そんなん言ったら「災害とか戦争とか、世の悲惨な出来事が起こったのも私の責任なんですか!?」とか思っちゃいますよね?(大げさ?)

そんな疑問をお持ちのあなたに参考になるかは怪しいのですが、今回は私のアカウンタビリティについての印象に残った出来事についてお話します。


【元任天堂社長・岩田聡さんのスピーチ】

私が就活生の頃、任天堂の会社説明会に参加したことがあります。
(ものすごい高倍率で、あっという間に全枠埋まってしまった記憶があります。)

説明会では、驚いたことになんと当時の社長だった岩田さん自らがスライドを使いながら会社説明をしてくれたのです。

たくさん興味深い話を聞いたのに、結構前のことなので記憶が曖昧なのが悔やまれますが、岩田社長はそこで「起こったことはすべて自分の責任だと思っている」というお話をしていたことは強く印象に残っています。

とても難しいし辛いこともあるけれど、と前置きしてからこの言葉を話されていましたが、当時の私は「そんな大変な考え方をしないと社長は務まらないのか」と思っていました。

しかし今考えると、岩田社長が(心理学的な意味での)アカウンタビリティの意味を知っていたかは分かりませんが、この考え方を実践していたんだなぁと感じました。

岩田社長のウィキペディアを見ると、HAL研究所(星のカービィなどを開発しているゲーム会社)の社長時代から、会社や仕事への不満を聞き取る目的で全社員との面談を実施していて、任天堂社長になった後も直属に近い部下に対して同様の面談を行っていたそうです。

おそらく、そこで聞いた会社や仕事への不満をすべて自分の責任だと捉えていたのだと思います。

そして、それを自分責めの道具にするのではなく「じゃあどうしたら良くなるんだろう?」と考えて行動したことが、亡くなってなお岩田社長が多くの人から愛される理由の一つになったのでしょう。

「責任」って重いし、大変だし、背負わされるもの・取らされるもの、というネガティブなイメージが付きまといますが、もしこの責任という言葉を肯定的に捉えることが出来たら、それこそ世界の見え方が一変するんじゃないかと思っています。

もしもアカウンタビリティの考え方を身につけることが出来たら、今自分の身に起こっている望ましくない出来事を変えていけるし、もっと言えば災害とか戦争とか、世の悲しい出来事への別な見方ができるかもしれません。

何より、任天堂という世界的大企業の社長のような器も手に入れられるかもしれないなんて、ちょっとワクワクしませんか?

 

それではまた次回。

投稿者プロフィール

Fuka
Fuka
心理カウンセラー。傾聴・共感をメインとしたカウンセリングを行います。

詳しいプロフィールはこちら